Evernoteで情報を一元管理する自分なりの方法が一通り形になったようなのでまとめてみます。
Evernoteの使い方がイマイチしっくりこない、という人は参考になるかもしれません。
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■Evernoteに情報を集める前に1:そもそもEvernoteって何?いろいろなものを記録しておけるWebサービスです。
自分で書いたメモや撮った写真、自分が気になったWebページなどを保存しておくことが出来ます。
またそれらをノートブック別に管理したり、タグをつけて整理・検索しやすくすることが出来ます。
長所としてネット環境さえあれば家のPCで編集した情報をiPhoneやほかのPCで
簡単に参照できることなどがあります。
なので情報の一元管理に向いています。
この辺の基本的な説明は
Evernoteの公式HPや関連書籍を見るといいかと思います。
ちなみに私は関連書籍は読んだことがありません…。
■Evernoteに情報を集める前に2:集めた情報の使い方をイメージする情報を一元管理するといっても、気になった情報を
手当たりしだい保存していくのはあまりお勧めしません。
その使い方ではEvernoteが情報を入れているだけの「物置」になる可能性が高いです。
(かく言う私がそうだったんですが…)
まず自分が集めた情報を「どう使うのか」を想定しておいて、
「使い方」毎に過不足なく取り出せるようにしておけるのがいいかと思います。
(使い方単位で情報をまとめるこみぽさん)私の場合は以下の4つが主な「使い方」になりました。
・ブログへの投稿
・買い物、各種手続きなどのタスク
・イベントなどのスケジュール
・その他日常生活に関するメモ
ほかにも仕事に使う資料、よく作る料理のレシピ、掃除に役立つ裏技などのくくりで
取り出せると便利かもしれません。
なお、Evernoteにはカレンダー機能がないため、単体ではスケジュール管理はできません。
またタスク管理もチェックボックス機能はありますが、
特にモバイル環境で使用するにはやや難があります。
これらは他のサービスと組み合わせることになります。
■Evernoteに情報を集める前に3:ノートブック・タグの違いとノートブックの使い方「使い方」が決まったら「使い方」別に取り出しやすいノートブック・タグのつけ方を考えます。
ノートブックとタグの違いは
というところです。
なので確実に一つに決まる分類はノートブックで行い、
複数の分類にまたがりそうなものはタグで管理することになります。
私の方法では「使い方」別にノートブックで分類し、
タグでさらに詳しい分類をする、という運用になります。
私の具体的なノートブックは下記のとおりです。
・first(とりあえず入れておくノートブック)
・検討中イベント・タスク
・タスク
・イベント
・ブログ資料
・ブログ下書き
・ブログ投稿記事一覧
・日常生活メモ
これらにタグをつけていくことになります。
■Evernoteに情報を集める前に4:タグのつけ方の法則を考えるタグをつけていくにあたり、それっぽいタグを闇雲にたくさんつけない方がいいかと思います。
なぜなら一つのノートにしか使われていない中途半端なタグがやたらとたくさんあったり、
「Web」と「ウェブ」のような標記の揺れがあったりすると
「使い方」別に絞り込むときに漏れが起きやすくなるからです。
かといってタグをつけないで管理していると、
ノートが増えたときに絞り込むのが難しくなります。
よって情報を集める前にタグのつけ方を決めておくほうがよいです。
※検索機能を使うという手もありますが、検索から漏れる可能性を考えるとタグ管理をお勧めします。
ここでのポイントは一旦のタグのつけ方を決めたら終わり、と考えずに
後から分割・統合をしていく前提でタグのつけ方の法則を考えることです。
私はノートブックの種類を下の二つにわけ、タグのつけ方の法則を変えています
・フロー系ノートブック:利用し終わったら削除してよい、
ある程度ノートの量が決まっているノートブック(タスク・イベント・ブログ下書きなど)
・ストック系ノートブック:基本的に削除しない、ノートが増え続けるノートブック
(ブログ資料・日常生活メモなど)
この二つを分けてタグのつけ方を解説していきます。
なおEvernoteはあるタグの下にタグを作ってタグの関係をわかりやすくする、
階層タグという仕組みがあります。
特に断りがなければ上のタグを親タグ、その下のタグを子タグ、孫タグ、
同じ親を持つタグを兄弟タグなどと呼んでいます。
■Evernoteに情報を集める前に5:フロー系のタグのつけ方・フロー系には必要最低限のタグを大きな分類からつけていく。
・スポット的にタグを利用する
私が言うフロー系は用がすめば削除してしまうノートをまとめたノートブックです。
そのため入っているノートの数には限度があります。
限られた数のノートしかないのに多くのタグをつけようとすると、
手間がかかるわりにそのタグで検索する機会がなかったりして効率が悪いです。
なのでノートの一覧性を損なわない程度の最低限のタグをつけるのがいいと思います。
具体的に私の「タスク」のノートブックでは主に
・外出時作業タスク
・外出時買物タスク
・自宅作業タスク
の3つのタグを使っています。それぞれのタグが2,3個であればこれで十分です。
しかしたとえば買物がスーパーで買うものが5個、文房具屋で買うものが3個、
本屋で買うものが4個などという場合、上のタグだけではわかりづらいです。
その場合は外出時買物タグの下にそれぞれの店の種類の子タグを追加し、ノートを分類します。
ノートが少なくなればこの子タグの使用をやめ、またわかりづらくなれば使用するという運用になります。
タグ | 子タグ | 通常時 | ノート増加時 |
外出時作業 |
| 使用 |
|
外出時買物 |
| 使用 |
|
| スーパー |
| 追加使用 |
| 文房具屋 |
| 追加使用 |
| 本屋 |
| 追加使用 |
自宅作業 |
| 使用 |
|
他作業完了待ち |
| 使用 | |
通常時は子タグをつけるのが面倒なので親タグのみ使う。量が増えて見づらくなったら子タグをつけてわかりやすくする。
■Evernoteに情報を集める前に6:ストック系のタグのつけ方1・ストック系のタグはまず一番細かいと思われる分類のタグをつけておき、
必要に応じて中間の分類を追加していく
私の言うストック系は、基本的に削除をせず、
時間がたつにつれてノートの数が増えていくノートブックです。
なのでタグが相応の数ないと、ノートが増えるにつれ一覧性に難が出てくる場合が多いです。
ただしどのタグがいつ、どれだけの量になるか、正確に予想することは難しいです。
この場合、最初に一番細かい分類のタグをつけ、
ノートの量が増えて見づらくなってきたときに親タグをつけていくのが効率的だと思っています。
たとえばこの「Evernoteを使った情報一元管理1」の記事を
私が「ブログ資料」のノートとしてEvernoteに保存した場合を考えます。
この記事を資料として考えたときに、一番細かい分類の一つとして「Evernote」があげられると思います。
「Evernote」よりも大まかな分類として「オンラインノート」「Webサービス」
「PC関係」などが考えられます。
この時まず「Evernote」のタグをつけ、後からノートが増えてきて見づらくなってきたときに
もっと大きな分類をつけていくのが効率的だと思っています。
ではその後「Googleリーダー」、「MonsterTV U1」、「探偵オペラミルキィホームズ」、
「さんかれあ」「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」といったタグが追加されていったとしましょう。
この時、私だったら「PC関係」と「アニメ関係」のタグを作り、
それぞれ該当する子タグに親タグを追加します。
さらに「PC関係」の子タグが増えれば「Webサービス」と「周辺機器」を子タグとして作り、
該当する孫タグに子タグを追加する、といった方式で中間のタグを増やしていきます。
Evernote |
googleリーダー |
MonsterTV U1 |
ミルキィホームズ |
さんかれあ |
俺の妹がこんなに可愛いわけがない |
タグが増えたら…
| Evernote |
PC関係 | googleリーダー |
| MonsterTV U1 |
| ミルキィホームズ |
アニメ関係 | さんかれあ |
| 俺の妹がこんなに可愛いわけがない |
親タグを追加なぜ一番細かい分類を先につけるかというと、
その方がタグを追加・変更したときに付け直すのが楽だからです。
たとえば100個のノートのうち該当するものに「Webサービス」と
「周辺機器」と「ソフトウェア」のタグを追加でつけるとします。
大きな分類からつけていた場合を考えます。
仮にノートに50個ずつ「PC関係」、「アニメ関係」のタグが付いていたとすると、
「PC関係」のノート50個を確認して子タグの追加をしなければなりません。
タイトルだけで判別できないときはいちいちノートを読む必要もあります。
これは結構ストレスがたまります。
細かい分類からつけていた場合を考えます。
仮に子タグが10種類(1つのタグあたりノート約10個)あったとすると、
10個のタグを確認して親タグを追加する(しない)だけで済みます。
50個のノートを確認する場合と比べて単純に1/5の手間です。
もし子タグが50個(1つのタグあたりノート2個)
あったとしても、きちんとタグが付いていれば
記事の中身までチェックする必要がないのでこちらの方が迷うことがなく、楽です。
(タグを付け直すこみぽさん)ここで最初にPC関係-Webサービス-オンラインノート-Evernoteの順に階層タグを作ってしまい、
すべてのタグをこのノートに付与する、という考えもあります。
ですが私はあまりお勧めしません。
なぜならば子タグ=親タグの実質的に不要なタグが一時的、あるいは永久に増えてしまうからです。
上の階層タグで言えば「Webサービス」あたりまではともかく、
「オンラインノート」に関するノートは今後も「Evernote」のみになる可能性は十分にあります。
そういったタグが増えてしまうと、Evernoteの画面が見づらくなる、
不要なタグを付ける作業、すなわち不要な作業が増えるなどの弊害があります。
(それを言うと細かい分類も最初のうちは不要なタグですけどね)
■Evernoteに情報を集める前に7:ストック系のタグのつけ方2・ストック系は違った視点の階層タグを用意して複数のタグで絞込み検索を出来るようにする
・常にタグのつけ方を見直す環境にしておく
さて、6では「商品名とジャンル」という視点で
「ブログ資料」のノートブックにタグをつけてきましたが、
一つの分類の仕方だけではノートの増加に比例してタグの数も増えていきます。
そこで違った視点の階層タグを用意しておくと、タグの増加スピードを抑えることが出来ます。
たとえば「ブログの書き方」という視点で「感想」と「考察」のタグを追加してみます。
それまで6つ「商品名とジャンル」の分類があったとすれば、
2つタグを追加するだけで12分類にすることが出来ます。
ミルキィホームズ |
さんかれあ |
俺の妹がこんなに可愛いわけがない |
Evernote |
googleリーダー |
MonsterTV U1 |
6つのタグで6分類が…
| 感想 | 考察 |
ミルキィホームズ |
|
|
さんかれあ |
|
|
俺の妹がこんなに可愛いわけがない |
|
|
Evernote |
|
|
googleリーダー |
|
|
MonsterTV U1 |
|
|
タグ2つの追加で12分類に!
さらに「記事の着目点」という視点で「ビジネスモデル」と「技術」というタグをつければ
10個のタグで24分類、と少ないタグの数で分類を飛躍的に増やすことが出来ます。
(googleリーダー+感想+ビジネスモデルなど該当するノートがなさそうな組み合わせも多くなりますが)
これら別視点のタグもなるべく細かく分けたタグからつけていくのは前述の通りです。
そして複数の視点のタグで絞込み検索をしたい場合、
各視点から最低一つずつタグをつけておくことをお勧めします。
その癖をつけておくとある視点の中にノートに該当しそうなタグがない場合に新しいタグを考えたり、
イマイチ分類がしっくりこないタグを見直すクセがつきます。
タグの見直しについてですが、どちらをつけるか迷うことが多い、
あるいは両方つけることが多い兄弟タグは上手く機能していない可能性があります。
たとえば「小説」タグの子タグに「ミステリー」と「オカルト」と「超常現象」があって迷うことが多い場合、
「推理」と「SF」と「ホラー」に再編したほうが良いかもしれません
またつけるかどうか迷ったタグはとりあえずつけておくことをお勧めします。
タグで検索したときに違和感があるノートがある場合、
ノートからタグを削除する、タグを見直すなどして解決することが出来ますが、
検索結果に表示されないノートを探し出してタグをつけるのは結構面倒だからです。
(これまた一つ一つノートを確認する必要が出てきます)
■Evernoteに情報を集める前に7:実際に情報集めてないのにこんなに長くなっちゃった!この記事ではEvernoteに集めた情報をどう使うかと、
使いやすいようにEvernoteをどう整理するかを考えました。
次はEvernoteにどう情報を集めるかと、集めた情報の具体的な使い方について、
実際のWebサービスなどを紹介しながら説明したいと思います。
あと実例を示してくれたこみぽさんお疲れ様でした。
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